ドイツの労働市場が好調だ。日刊紙『フランクフルター・アルゲマイネ』の調べによると、ドイツで2011年に予告された新規採用(100人以上が対象)の規模は合わせて約9万人に達し、人員削減予告の同3万5,000人を大きく上回った。景気回復と今後予想される人材不足を踏まえ、企業は意欲的に採用を拡大している。
\新規採用の規模が最も大きいのはこれまで同様、人材派遣で、1位と2位を占めた。また、自動車産業も世界的な需要の拡大を受けて採用を拡大。トップ10にはフォルクスワーゲン(3位)、ZFフリードリヒスハーフェン(4位)、ダイムラー(6位)、アウディ(8位)の4社が入った。このほか、監査法人もアーンスト・アンド・ヤングが17位(1,600人)、デロイトとKPMGがそれぞれ22位(1,000人)、プライスウォーターハウスクーパースが30位(800人)と上位につけている。
\一方、人員削減規模が大きい業界はエネルギーと金融だ。エネルーは原発廃止前倒し政策の直撃を受けた格好。金融はリーマンショックの痛手と欧州財政危機が響いている。
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