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2012/1/25

総合 - ドイツ経済ニュース

2012年成長率予測、政府が0.7%に引き下げ

この記事の要約

ドイツ政府は18日、2012年の国内総生産(GDP)成長率を従来予測の実質1.0%から0.7%へと引き下げた。南欧諸国などの債務危機に伴う金融市場の不安定化とユーロ圏の景気見通し悪化を踏まえた措置。有力研究機関はすでに下 […]

ドイツ政府は18日、2012年の国内総生産(GDP)成長率を従来予測の実質1.0%から0.7%へと引き下げた。南欧諸国などの債務危機に伴う金融市場の不安定化とユーロ圏の景気見通し悪化を踏まえた措置。有力研究機関はすでに下方修正しており、政府も追随した格好だ。ドイツが景気後退に陥ることはないとしている。

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ドイツ経済はリーマンショック後の金融・経済危機を受けて2009年に5.1%のマイナス成長へと転落したが、2010年に3.7%のプラス成長へと転換。2011年も3.0%の高成長を維持した。

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今年は0.7%へと大幅に鈍化するものの、他のユーロ加盟国に比べると高い水準を維持する。雇用と物価の安定に支えられて個人消費がこれまでに引き続き景気をけん引するためだ。政府は失業率が20年来最低の6.9%まで低下し、インフレ率も前年の2.3%から1.8%へと下がると予想している。

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設備投資は鈍化する。低金利で資金を調達しやすい環境はあるものの、景気の先行き不透明感を理由に企業が投資に慎重になっているためで、設備投資の伸び率は前年の8.3%から2.0%へと低下。建設投資も同5.4%から0.8%へと鈍る。

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輸出成長率は2.0%となり、前年の8.2%から大きく落ち込む。輸入の伸び率が3.0%と輸出を上回るため、外需(輸出-輸入)はGDP成長率の足を引っ張る見通しだ。

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