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2012/1/25

総合 - ドイツ経済ニュース

ユーロの恩恵享受、最大はドイツ=マッキンゼー

この記事の要約

ドイツはユーロ導入に伴う恩恵を他のユーロ圏よりも多く享受しているようだ。コンサルティング大手マッキンゼーの試算によると、ドイツの欧州連合(EU)域内向け輸出入はユーロ導入からこれまでに1.3倍に拡大した。成長の半分は経済 […]

ドイツはユーロ導入に伴う恩恵を他のユーロ圏よりも多く享受しているようだ。コンサルティング大手マッキンゼーの試算によると、ドイツの欧州連合(EU)域内向け輸出入はユーロ導入からこれまでに1.3倍に拡大した。成長の半分は経済のグローバル化、残り半分はユーロ圏の創出に起因するもので、ドイツがユーロ導入で大きな利益を得ているのは間違いないとしている。『南ドイツ新聞(SZ)』などが報じた。

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レポートを作成したマッキンゼー独法人の担当者はSZ紙に対し、ドイツがユーロ諸国の中で特に大きな成功を収めた理由として人件費負担の低下を指摘。ドイツでは就業者1人当たりのユニット・レーバー・コストが1999~2010の間に4%しか上昇していないのに対し、イタリアやスペインでは同30%以上、ギリシャでは39%も上昇し競争力が低下したとしている。

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一方、独『ヴェルト』紙がマッキンゼーの調査を元に報じたところによると、ユーロ圏の中でGDPが減少した国は1つもなかった。同担当者は「自国通貨から統一通貨のユーロに切り替えたことで、程度の差こそあれ全ての国が恩恵を受けた」としてユーロのメリットを強調した。

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