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2012/1/25

経済産業情報

国外旅行先での観光支出、ドイツがトップ維持

この記事の要約

コメルツ銀行がシュツットガルト観光国際見本市CMT(14~22日)の開催に合わせて発表した国外旅行調査によると、ドイツ人が2011年に国外の旅行先(商用・観光など目的は不問)で支出した額は前年比3.0%増の607億ユーロ […]

コメルツ銀行がシュツットガルト観光国際見本市CMT(14~22日)の開催に合わせて発表した国外旅行調査によると、ドイツ人が2011年に国外の旅行先(商用・観光など目的は不問)で支出した額は前年比3.0%増の607億ユーロ(暫定値)となり、世界トップの座を堅持した。2位と3位には僅差で米国と中国がつけた。中国は急速な伸びを続けており、今後1~2年以内にドイツを追い抜いて1位に躍り出ると予想されている。

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目的別の支出規模をみると、商用旅行が12%増加して全体をけん引した。個人旅行は1.4%増と小幅な伸びにとどまった。

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ドイツを訪問した外国人による観光収入は274億ユーロで、5.4%増加した。収入のおよそ3分の1を占める商用旅行の好調に支えられた格好。ただ、ドイツ人が国外で支出した額に比べると半分以下にとどまっており、大幅な「出国(アウトバウンド)超過」となっている。

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ドイツ人の旅行先別支出額のトップはスペイン(5%増の67億ユーロ)とオーストリア(8%増の65億ユーロ)。スイスはスイスフラン高が足を引っ張り3%減少した。

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ドイツ人の旅行支出は今年も2%拡大するものの、伸び率は鈍化する見通し。金融市場の不安定化などを背景に消費者の財布のヒモがやや固くなることが響く。

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