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2012/2/8

経済産業情報

公的健保の薬剤費支出、11年は2.8%減少

この記事の要約

独薬剤師連盟(DAV)は1月31日、公的健康保険の2011年の薬剤費支出額が前年比2.8%(8億ユーロ)減の271億ユーロに低下したとの試算を発表した。製薬会社が公的健康組合と結ぶ割引契約分(推定14億ユーロ)を含めると […]

独薬剤師連盟(DAV)は1月31日、公的健康保険の2011年の薬剤費支出額が前年比2.8%(8億ユーロ)減の271億ユーロに低下したとの試算を発表した。製薬会社が公的健康組合と結ぶ割引契約分(推定14億ユーロ)を含めると減少幅はさらに大きくなる見通し。処方件数は前年を0.9%上回った。

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処方件数がやや増加したにもかわらず薬剤費支出額が減少した理由として、DAVは薬局に対する強制割引制度を挙げた。ドイツの薬局は2007年から、公的健保への請求額を処方薬1件につき2.3ユーロ(医師から服用を指示されたOTC薬では1件につき販売価格の5%)割り引くことを法律で義務づけられている(社会法典第5編130条)。薬局の反発を受けて、09年と10年は割引額が1.75ユーロに減額されたが、11年には再び2.05ユーロへと引き上げられた。全国の薬局が11年に健保向けに行った割引の総額は12億ユーロに達するという。

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