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2012/3/14

企業情報

Deutsche Telekom AG―電力事業者と共同で光ファイバー網構築へ―

この記事の要約

電気通信大手のDeutsche Telekom(ボン)は12日、独東部の地域エネルギー事業者eins energie in sachsen GmbH & Co . KGと提携すると発表した。ケムニッツ市に光ファ […]

電気通信大手のDeutsche Telekom(ボン)は12日、独東部の地域エネルギー事業者eins energie in sachsen GmbH & Co . KGと提携すると発表した。ケムニッツ市に光ファイバー通信網を敷設。通信速度の速さを武器にインターネットユーザーを顧客として獲得する狙いだ。

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4月にも工事を開始し、年内に2万の住居に光ファイバーケーブルを敷設。2014年末までに計6万へと増やしていく。敷設はeins energie in sachsenが引き受け、Deutsche Telekomは回線を借り受けて運営する。

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住居に光ファイバーケーブルを設置するには住居所有者の許可を受ける必要がある。このためeins energie in sachsenは今後、各住居所有者に文書を郵送し同意を求めていく。敷設工事を今年行う地区の住居所有者の80%以上が同意したうえで、10%以上がDeutsche Telekomと光ファイバー通信契約を結ぶことが来年以降も敷設工事を続けることの前提となる。

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Deutsche Telekomが光ファイバー網を他社と共同で敷設するのは、単独で敷設すると莫大なコストがかかるためだ。今後も今回と同様の提携を他地域のエネルギー事業者などと結び、低コストで光ファイバー網を構築していく。

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Deutsche Telekomが光ファイバー網の拡充を急ぐ背景には、独ブロードバンド市場で通信速度が速いケーブルテレビ(CATV)回線の人気が高まり、DSL回線の利用者が減少していることがある。顧客がUnitymediaなどのCATV事業者に乗り換えるのを防ぐことはDeutsche TelekomをはじめとするDSL回線事業者の緊急の課題となっている。

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