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2012/3/14

企業情報

Merck KGaA―製薬部門が不振、11年は減益に―

この記事の要約

化学・製薬大手の独Merck(ダルムシュタット)が6日発表した2011年12月通期決算の営業利益は9億8,500万ユーロとなり、前年比で12%減少した。化学部門は好調だったものの、製薬部門が医療制度改革の影響で苦戦し足を […]

化学・製薬大手の独Merck(ダルムシュタット)が6日発表した2011年12月通期決算の営業利益は9億8,500万ユーロとなり、前年比で12%減少した。化学部門は好調だったものの、製薬部門が医療制度改革の影響で苦戦し足を引っ張った。売上高は11%増の102億7,600万ユーロ、最終利益は2%減の6億2,900万ユーロ。

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製薬部門の売上高は3.1%増の64億1,600万ユーロ。内訳はMerck Serono(処方薬)が57億5,400万ユーロ(2.9%増)、Consumer Health(ヘルスケア用品)が4億9,600万ユーロ(5.1%増)。営業利益は、処方薬が特損計上の影響で46%減の6億5,600万ユーロに大きく落ち込んだ一方、ヘルスケアは3倍の4,600万ユーロに急増した。

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化学部門の売上高は10年買収に買収したMerck Milliporeを通期決算にフルに組み込んだ効果で48%増の23億9,300万ユーロへと大きく拡大。機能性材料事業では主力の液晶が9%増の10億9,200万ユーロ、顔料・化粧品原料も5.2%増の3億7,200万ユーロと好調だった。営業利益はMilliporeが前年の4倍以上の2億2,600万ユーロに拡大。一方、機能性材料事業は原料高や新製品投入に伴うコストなどがかさみ8.9%減の5億2,500万ユーロに落ち込んだ。

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今期は売上高が小幅増にとどまるとみている。

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