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2012/3/14

経済産業情報

CATVインターネットの人気高まる、DSL利用者の3割強が乗り換え検討

この記事の要約

独ブロードバンド市場でケーブルテレビ(CATV)回線の人気が高まっている。企業コンサルティング会社SMP(デュッセルドルフ)が12日発表したブロバン市場動向調査によると、CATVブロードバンド接続サービスの契約数は201 […]

独ブロードバンド市場でケーブルテレビ(CATV)回線の人気が高まっている。企業コンサルティング会社SMP(デュッセルドルフ)が12日発表したブロバン市場動向調査によると、CATVブロードバンド接続サービスの契約数は2011年9月末時点で360万件に上り、1年前に比べ20%増加。市場全体が頭打ちとなるなかで際立った伸びをみせている。

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SMPは世論調査会社Innofactと共同で、全国のブロードバンドユーザー1,400人を対象にアンケート調査を実施。具体的にはDSL回線サービス大手4社(ドイツテレコム、ボーダフォン、1&1、テレフォニカ)と、CATV大手3社(Unitymedia、Kabel Deutschland、Kabel BW)の顧客からそれぞれ200人を抽出し、プロバイダーへの満足度などを質問した。

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今後1年以内にプロバイダー変更の予定があるかを尋ねたところ、「ある」と回答した人は全体の4分の1を占めた。DSL回線契約者ではこの割合が3割以上に達した一方、CATV回線では14%に過ぎず、CATVユーザーの満足度が高いことが分かる。ドイツテレコムはCATVプロバイダーより総合的な満足度は低かったものの、セキュリティや通信安定性で高い評価を獲得しており、DSL回線の競合他社に比べ満足度は高かった。

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調査を実施したSMPの担当は、「DSL顧客がCATVに乗り換えると、DSLに逆戻りすることはまずない」と指摘。DSLサービスプロバイダーは既存顧客のつなぎとめに注力する必要があるとの見解を示した。

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