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2012/10/17

企業情報

Duerr AG―炭鉱向けメタンガス発電装置を受注―

この記事の要約

塗装機械大手の独Duerrは9日、同社が新規開発した炭鉱向けのメタンガス発電装置を中国と米国で受注したことを明らかにした。エネルギーを有効利用できるうえ、温出効果ガスの排出量も削減できるため、今後インド、オーストラリアな […]

塗装機械大手の独Duerrは9日、同社が新規開発した炭鉱向けのメタンガス発電装置を中国と米国で受注したことを明らかにした。エネルギーを有効利用できるうえ、温出効果ガスの排出量も削減できるため、今後インド、オーストラリアなど他の石炭産出国でも大きな需要が見込めるとしている。

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炭鉱では石炭の採掘に伴い炭層に含まれるメタンガスが坑内に放出される。発火すると大事故につながるため、空調システムで坑外に排出されている。だが、メタンは温出効果が二酸化炭素(CO2)の21倍と高く、大気中に放出することは温暖化対策上、好ましくない。

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Duerrはこうした事情を踏まえ、鉱山から排出されるメタンを利用した発電装置を開発した。約1,000度で燃焼して蒸気タービンを稼働、発電を行う。電力は鉱山で使うことも外部に売却することも可能。温暖化効果が緩和されることから国によっては排出権制度でも利用できる。

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中国では陝西省のGao He炭鉱から受注した。受注額は1,000万ユーロ強で、2013年3月までに12基を設置する。

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米国ではすでにウェストバージニア州の炭鉱に小型設備を3基納入した。CO2換算で排出量を年32万トン削減できるという。

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