電気通信大手のDeutsche Telekom(ボン)は22日、データ通信量が一定量を超えた固定網インターネット顧客を対象に通信速度を引き下げる計画を明らかにした。ビデオ・ダウンロードの急増などを背景に通信容量が限界に達する恐れが出てきたためで、フラットレート契約の顧客にブロードバンド通信サービスを無制限に提供するこれまでの事業モデルから決別する。5月2日以降に契約する新規顧客に適用する。
\最大通信速度16メガビット時(Mbit/s)の顧客は月のデータ通信量が75ギガバイトを超えると、通信速度が384キロビット時へと大幅にダウンする。同50Mbit/sでは200ギガバイト、100Mbit/sでは300ギガバイトがブロードバンド通信の上限量となる。
\Deutsche Telekomのマーケティング担当者によると、実際に速度制限を実施するのは2016年以降になる見通し。同社は通信網の拡充に向けて巨額投資を行っているものの、16年には通信量が現在の4倍に拡大する見通しで、速度制限を設けないと対応しきれなくなるという。
\ドイツではケーブルテレビ大手のKabel Deutschlandが昨年5月から通信速度の制限ルールを導入している。
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