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2013/7/3

経済産業情報

ルフトハンザが離陸方法を変更、燃料節減に向け

この記事の要約

独航空大手ルフトハンザは6月26日、フランクフルト空港発便の一部で7月から新たな離陸方法を試験導入すると発表した。離陸後に高揚力装置(フラップ)を格納し加速に転じるタイミングをこれまでの高度1,500フィートから1,00 […]

独航空大手ルフトハンザは6月26日、フランクフルト空港発便の一部で7月から新たな離陸方法を試験導入すると発表した。離陸後に高揚力装置(フラップ)を格納し加速に転じるタイミングをこれまでの高度1,500フィートから1,000フィートに引き下げ、高度上昇を緩やかにする分、機体の加速にエネルギーを充てるというもので、燃費の改善と二酸化炭素(CO2)排出量削減につながるとしている。

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新たな離陸方式を採用するのはフランクフルト空港の西離陸専用路(Startbahn West)から飛び立つ全便で、同空港を離陸する便のおよそ半数に相当する。ルフトハンザは当初、試験期間を7月から9月までの3カ月間に設定していたが、信頼に足るデータを収集できない恐れがあるとして、1年間の実施を決めた。

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ルフトハンザが試験導入する離陸方法は米国で1970年代後半に開発されたもので、『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、実際に燃費改善効果があることが確認されている。ただ、高度上昇が緩やかになれば必然的に機体が地上近くを飛行する時間が長くなるため、周辺地域の騒音が強まる懸念がある。これについて同社の担当者は「(逆に)わずかではあるが騒音が軽減する」として、問題はないとの立場を示した。

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