欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2013/7/24

経済産業情報

独コカコーラが製造での水使用量削減

この記事の要約

米飲料大手コカコーラの独法人が、水使用量の効率化に注力している。節水効果の高い設備・技術の導入や使用済み水の回収・再利用などを徹底し、製造に必要な水使用量(原料の水含む)を国内工場全体で2004年の飲料1リットル当たり2 […]

米飲料大手コカコーラの独法人が、水使用量の効率化に注力している。節水効果の高い設備・技術の導入や使用済み水の回収・再利用などを徹底し、製造に必要な水使用量(原料の水含む)を国内工場全体で2004年の飲料1リットル当たり2.43リットルから2.02リットルに引き下げることに成功。20年には1.6リットルまで低減させる意向だ。16日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

\

工場省水化の背景にあるのは、同社が2020年までのサステナビリティ戦略として09年に打ち出した「ウォーター・ニュートラル」の考え方だ。ウォーター・ニュートラルは、飲料生産に要した水量を森林整備などによって涵養し、実質的な水使用量を同社全体でプラスマイナスゼロにすること。コカコーラは世界自然保護基金(WWF)と協力して、水資源の効率的活用、再利用に向けて積極的に取り組むほか、水資源保護プロジェクトへの投資も行っている。同社が過去6年間に実施した水資源プロジェクトは世界100カ国以上で計500件に上り、投資額は2億6,000万ドルに達するという。

\

水資源をめぐる環境や条件は地域によって異なるため、各生産拠点の取り組みでは地域事情を考慮することが重要となる。独ヒルデスハイム工場(ニーダーザクセン州)では、ペットボトルの洗浄や水再利用のプロセスを最適化するとともに、水の品質を世界で均一に保つためのフィルター検査を光学センサーで実施。実際に取水して検査する必要をなくするなどの工夫を重ね、飲料1リットル当たりの水使用量を2.19リットルに低減した。同工場が今年の達成目標として掲げていた2.26リットルを早くもクリアしたという。

\