生鮮食品の国際輸送需要が欧州で拡大している。深刻な経済危機に見舞われるスペインやイタリアで食費の無駄を省くために必要な分だけ買って使いきる世帯が増加、農家や食品メーカーが国内需要の落ち込みを輸出の強化で相殺しようとしているためだ。イタリアでは11年の食品輸出量が2009年の1.2倍に拡大した。23日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。
\食品輸送・低温輸送で独最大手のNagel(ノルトライン・ヴェストファーレン州北部フェルスモルト)はこの流れに乗って国際生鮮食品輸送事業に参入。大手競合が倒産するなか、2011年には売上高営業利益率(EBITベース)で1.8%を確保した。
\独南部のアルゴイ地方を本拠地にするDachserは、空輸・海上輸送に焦点を絞って生鮮食品輸送事業を強化した。同社のベルンハルト・ジーモン社長によると、これが奏功して11年にはNagelの「ほぼ2倍の売上高利益率」を達成できた。
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