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2013/9/11

企業情報

Daimler AG―組織再編、各部門の独立性向上へ―

この記事の要約

自動車大手の独Daimler(シュツットガルト)が組織再編に取り組む意向だ。競争力強化計画の一環で、各事業部門の独立性を高めて顧客ニーズにより敏感に対応できる体制を構築する。ディーター・ツェッチェ社長は『フランクフルター […]

自動車大手の独Daimler(シュツットガルト)が組織再編に取り組む意向だ。競争力強化計画の一環で、各事業部門の独立性を高めて顧客ニーズにより敏感に対応できる体制を構築する。ディーター・ツェッチェ社長は『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に対し、「新しい工場を作るだけでは戦いに勝てない。われわれは販売において最も革新的かつスピーディでなければならない」と趣旨を語った。

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同社ではこれまで、乗用車やトラックの違いを問わず販売業務を中央集権的に統制。また、世界販売でも各国販社の社長が強い権限を握ってきた。

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だが、車の種類によりニーズは大きく異なっており、例えばトラックを購入する企業は採算性を重視。これに対し乗用車の顧客はイメージや好みを優先する。近年は顧客ニーズが急速に多様化しているという事情もあり、Daimlerは乗用車、トラック、トランスポーターの各部門に販売の権限を大幅移管した方がニーズにより適切に対応できると判断した。

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同社は新しい販売組織体制に年末までに移行する計画で、これに伴い各部門に取締役会を設置する。新体制の効果は1年ではっきりと出てくるとみている。

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