自動車大手の独Opel(リュッセルスハイム)は9日、プラグインハイブリッド車「Ampera」の販売価格を同日付で引き下げると発表した。競合企業が電気自動車(EV)を近く、相次いで発売することを受けた措置。これまでの価格では競争できないと判断したようだ。
\Amperaのドイツでの最低価格はこれまで4万5,900ユーロだった。同社はこれを3万8,300ユーロへと引き下げた。値下げ幅は16.5%(7,600ユーロ)と大きい。
\競合Volkswagen(VW)は同社初のEV「E-Up」を10月中旬に発売する。価格は約2万7,000ユーロ。来年初頭にはコンパクトカー「Golf」のEVモデルも市場投入する予定だ。高級車メーカーBMWはEVモデル「i3」を3万4,950ユーロで販売する。
\Amperaは電気モーターとエンジンを組み合わせているため、航続距離が最大500キロメートルと長く、EVの150~200キロを大きく上回っている。ただ、BMWは発電用のガソリンエンジンを搭載するi3のレンジ・エクステンダー(航続距離延長装置)モデルも販売する計画。同モデルは最低価格が3万9,450ユーロで、Amperaの従来価格を大幅に下回っており、Opelは値下げを余儀なくされた格好だ。
\他のドイツメーカーもEVの市場投入を計画しており、Fordは「Focus」EVモデルの販売を近日中に開始。Daimlerも「Bクラス」のEVを来年発売する。
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