新規特許薬の価格取り決めに関する法令(AMNOG、11年1月施行)に基づき新薬を審査・評価する「保健衛生制度における品質・経済性研究所」(IQWiG)によると、制度スタートからこれまでに査定が終了した新薬48件のうち、46%に当たる22件で既存薬を上回る効果が認められた。一方、既存薬を上回る効果が「認められない」は23件に上り、最低ランクの「既存薬より効果が劣る」も3件あった(円グラフ参照)。18日付『ヴェルト』紙が独自入手したレポートをもとに報じた。
\IQWiGは連邦合同委員会(G-BA)の委託を受けて新薬の薬効を審査・評価する第三者機関。AMNOGの規定によれば、この評価手続きで既存薬を上回る効果がないと判断された医薬品は、比較に使用した既存薬(ジェネリック薬)と同等かそれ以下に薬価が制限される。
\IQWiGのヴィンデラー所長によると、AMNOGによって健保が2012年に節約できたコストは1億2,000万ユーロにとどまり、連邦厚生省が見込んでいた「数十億ユーロ単位のコスト削減効果」は実現できていない。同所長はそれでも、「真の新薬とみせかけだけの新薬をより分けることができるのは大きなメリット」と制度を評価している。
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