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2013/9/25

経済産業情報

環境美化型の送電マストで景観に配慮

この記事の要約

高圧送電網の管理・運営を手がけるAmprionは16日、周囲の環境に調和した新たなデザインの高圧送電マストを試験導入すると発表した。景観上の理由から送電線敷設に反対する自治体や住民が多いことを踏まえた措置。見た目の美しい […]

高圧送電網の管理・運営を手がけるAmprionは16日、周囲の環境に調和した新たなデザインの高圧送電マストを試験導入すると発表した。景観上の理由から送電線敷設に反対する自治体や住民が多いことを踏まえた措置。見た目の美しいマストを使うことで、敷設への住民の抵抗感を和らげ、インフラ整備を加速したい考えだ。

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環境調和型の送電マストは、隣国オランダで同業のTennetがすでに導入している。Tennetが開発した「Wintrack」は2本の支柱を建て、それぞれの支柱の内側ないし外側に地面と並行して3列の電線を張る構造で、漢字の「門」をそのまますらりと縦長にしたような格好だ。1本の鉄塔の左右に架空アームを広げる従来式の鉄塔に比べスマートで見栄えがよい。

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Amprionが開発した美化鉄塔は、1本の支柱の左右に蝶の羽のような形をした同じサイズのアームを3本張り、羽の角に当たる部分に送電線を通すというデザインコンセプト。同鉄塔を敷設するのは低部ライン地方のミリンゲンからオランダとの国境までの6キロメートルの区間で、送電圧は380ボルト。Amprionは鉄塔を設置し、地域住民の受容度のほか、実用性、耐久性、ネットワーク全体への影響の有無などを調べる。本格導入するかどうかは試験導入の結果を踏まえて決める。

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