欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2013/11/13

企業情報

Merck Serono―「新薬・ゾロ新を年1件発売が目標」―

この記事の要約

独Merckの製薬部門Merck Seronoは2018年以降、新薬ないし改良型医薬品(ゾロ新)を少なくとも年1件、市場投入する目標だ。手持ちの開発パイプラインだけでは目標達成が難しいため、買収や提携で不足を補っていく。 […]

独Merckの製薬部門Merck Seronoは2018年以降、新薬ないし改良型医薬品(ゾロ新)を少なくとも年1件、市場投入する目標だ。手持ちの開発パイプラインだけでは目標達成が難しいため、買収や提携で不足を補っていく。医薬品の研究開発を統括するアンナリサ・ジェンキンス氏が『ハンデルスブラット』紙に明らかにした。

\

同社は近年、重要な新薬開発プロジェクトに相次いで失敗しており、臨床試験の最終段階(フェーズ3)ないし販売許可申請でとん挫した件数は過去10年間で4件に上る。現在の主力製品である「Erbitux」(がん治療薬)と「Rebif」(多発性硬化症治療薬)は近い将来、特許が切れ始めるため、新製品の市場投入が緊急の課題となっている。

\

ただ、開発中の医薬品のなかで最も進展した段階にある軟部腫瘍治療薬も認可申請が2016年頃になると予想されるなど、手持ちのパイプラインは少ない。このため、今後は開発プロジェクトの約半分を提携・買収を通して「外部から」調達。また、既存の新薬に改良を加えたゾロ新の開発を強化し、開発リスクを軽減する意向だ。

\