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2014/2/19

企業情報

Porsche―ライプチヒ工場拡張、小型SUVMacan生産へ―

この記事の要約

高級車大手のPorsche(シュツットガルト)は11日、独東部のライプチヒ工場で新たな生産施設の竣工式を行った。同施設では4月に発売予定の小型SUV「Macan」を生産する。式典にはガブリエル連邦経済相など500人が参加 […]

高級車大手のPorsche(シュツットガルト)は11日、独東部のライプチヒ工場で新たな生産施設の竣工式を行った。同施設では4月に発売予定の小型SUV「Macan」を生産する。式典にはガブリエル連邦経済相など500人が参加した。

Macanの生産に向けて車体生産や塗装施設を設置した。投資額は5億ユーロ。従業員を新たに1,500人採用した。

Porscheは同社全体の販売台数を2018年までに13年の16万2,000台から20万台に引き上げる目標を掲げている。Macanの販売目標は年5万台。すでに予約販売が4万台に上ることから5万台を超えるのは確実で、同社は20万台の販売目標を14年にも達成する見通しだ。

Macanは同社で5つ目のモデル。今後も新たなモデルを投入する方向で、マティアス・ミュラー社長は「Panamera」よりも小型の4ドアセダンと、競合Ferrariに対抗するデラックススポーツカーを念頭に置いていることを明らかにした。

市販価格が5万ユーロ以下のモデルは手掛けない。高級車メーカーとしてのブランド価値に傷がつくためだ。Macanの最低価格は約5万8,000ユーロで、プラットフォームを共有するAudi「Q5」を大幅に上回る。

ライプチヒ工場は02年に操業を開始。これまでにSUV「Cayenne」を計7万台、生産した。敷地面積にゆとりがあるため、新たなモデルを同工場で生産する可能性は高い。独西部のツッフェンハウゼン工場に比べ◇人件費が安い◇労働時間が長い――こともプラス材料だ。ライプチヒ工場の給与は1時間当たり平均17ユーロで10ユーロ低く、週労働時間は4時間長い。