鉄鋼系複合企業の独Thyssenkrupp(エッセン) は14日、スウェーデンの軍用船子会社Thyssenkrupp Marine System ABを現地の軍需大手Saabに売却するため覚書(MoU)を交わしたと発表した。軍用船を全面的に自国で開発・製造するというスウェーデン政府の方針を受けた措置。交渉は初期段階にあるという。取引の成立には独禁当局の承認が必要。
Thyssenkrupp Marine Systemは同国南部のマルメ、カールスクルーナ、ムスコーに事業拠点があり、従業員数は約900人。非原子力潜水艦などを製造している。Thyssenkrupp は軍用船事業の拠点を将来的にドイツのキール、ハンブルク、エムデンの3カ所に集約する意向だ。Saabは取引が成立すると潜水艦建造事業に参入することになる。