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2014/6/18

企業情報

Commerzbank AG―日・スペインなどの不動産融資債権売却―

この記事の要約

独2位銀行のCommerzbank(フランクフルト)は11日、日本、スペインおよびポルトガルの業務用不動産(CRE)融資債権を総額51億ユーロで売却すると発表した。財務の健全化に向けた取り組みの一環で、日本のCRE融資債 […]

独2位銀行のCommerzbank(フランクフルト)は11日、日本、スペインおよびポルトガルの業務用不動産(CRE)融資債権を総額51億ユーロで売却すると発表した。財務の健全化に向けた取り組みの一環で、日本のCRE融資債権は香港に拠点を置く投資会社Pacific Alliance Group(PAG)に7億ユーロ譲渡。スペインとポルトガルのCRE融資債権はJ.P. MorganとLone Starからなるコンソーシアムに44億ユーロで譲り渡す。

PAGには日本子会社コメルツ・ジャパン・リアルエステート・ファイナンスを売却。これに伴い同子会社で管理するCRE融資債権を譲り渡す。これによりCommerzbankは欧州域外の不動産融資事業からの撤退を完了する。

J.P. MorganとLone Starにはスペインで保有するすべてのCRE融資債権と、ポルトガルの不良化したCRE融資債権を売却する。不良債権の規模はスペインが11億ユーロ、ポルトガルが3億ユーロ。今回の取引により、スペインのCRE融資事業から完全撤退する。ポルトガルについては優良なCRE融資債権を手元に残した。

Commerzbankは今回の取引により約1億ユーロの売却損を計上するものの、リスク加重資産(RWA)を32億ユーロ圧縮。自己資本を2億ユーロ増強する。同行は不動産・船舶向け融資事業からの撤退方針を2012年に打ち出し、財務強化に取り組んでいる。