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2014/7/9

経済産業情報

アディダスへの調査打ち切り、オンライン販売の制限撤廃で

この記事の要約

スポーツ用品大手のアディダスがアマゾンやイーベイといったマーケットプレイスでの同社製品販売などを制限したことを調査してきた連邦カルテル庁は2日、調査を打ち切ったと発表した。アディダスが販売制限を中止したためで、流通業者は […]

スポーツ用品大手のアディダスがアマゾンやイーベイといったマーケットプレイスでの同社製品販売などを制限したことを調査してきた連邦カルテル庁は2日、調査を打ち切ったと発表した。アディダスが販売制限を中止したためで、流通業者はマーケットプレイスで再び商品を提供できるようになった。また、認定オンラインショップは同社の商標を広告検索キーワードに指定できるようになった。

アディダスは2012年、安売りや高級感に乏しいショップデザインなどによりブランドイメージが低下するのを防ぐ目的で、取引業者に対し大手マーケットプレイスのイーベイとアマゾン・マーケットプレイス、EコマースプラットフォームのRakuten.de、Hitmeister.de、Yatego.de、meinPaket.deでの製品販売を禁止した。また、認定販売店が同社の商標をグーグル・アドワーズなどの検索連動型広告キーワードに指定することも制限した。

これに対し多くのスポーツ用品販売事業者が連邦カルテル庁に苦情を申し立てたため、同庁は調査を開始。調査の結果、同社の措置は販売形態の制限に当たり競争法に抵触する可能性があるとの初期見解をまとめ、同社に改善を求めた。アディダスはこれを受け、マーケットプレイスでの販売禁止を撤廃するとともに、認定業者へのブランド名使用を許可した。連邦カルテル庁はこの改善策を受け入れ、アディダスに対する調査を打ち切った。