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2014/7/16

経済産業情報

独化学業界生産高、上期は3%増に 製薬とファインケミカルがけん引

この記事の要約

独化学工業会(VCI)が9日発表した独業界(製薬を含む)の2014年上半期の生産高は前年同期比3.0%増と大きく拡大した。国内と北米、東アジアで需要が旺盛だったほか、西欧も回復していることが大きい。工場稼働率は85%に上 […]

独化学工業会(VCI)が9日発表した独業界(製薬を含む)の2014年上半期の生産高は前年同期比3.0%増と大きく拡大した。国内と北米、東アジアで需要が旺盛だったほか、西欧も回復していることが大きい。工場稼働率は85%に上った。

業界売上高は2.0%増の980億ユーロだった。伸び率が生産成長率を下回ったのは出荷価格が平均2.0%低下したため。国内売上高は40億ユーロで、3.5%増加した。

国外売上高は1.0%増の580億ユーロだった。伸び率が大きかったのは北米自由貿易協定(NAFTA)圏と東欧で、それぞれ5.0%、3.0%を記録。欧州連合(EU)の西部15カ国とアジアも各0.5%増えた。ラテンアメリカは10.5%減と振るわず、アフリカも3.5%落ち込んだ。

売り上げに占める割合が最も高い国・地域はドイツ本国で、40%に達した。これにEU(ドイツを除く)が35%で続く。米国は6%だった。

生産成長率が最も高かった部門は製薬で、7.0%に達した。これにファインケミカル(6.0%)、消費者向け化学品(2.5%)、石油化学品(0.5%)が続く。ポリマーと無機化学品はそれぞれ1.5%、3.5%落ち込んだ。

VCIは14年通期の業界見通しを据え置いた。生産成長率で2.0%、出荷価格で0.5%減、売上高で1.5%増の1,930億ユーロを見込む。