印刷機械大手の独ハイデルベルガー・ドゥルックマシーネンは6日、後加工機部門の再編計画を発表した。収益力の強化に向けて不採算事業をアウトソーシング。生産能力などを削減し、従業員650人を整理する意向だ。
折り畳み機についてはルートヴィヒスブルク工場で行ってきたドイツ国内での生産を中止する。ドイツは生産コストが高く、現在の市場環境では競争力がないため。
パッケージ印刷用後加工機分野では製品開発・製造を中国のOEMメーカー、マスターワーク・マシナリーに委託。ハイデルベルガーは販売、サービス分野に事業を絞り込む。
広告印刷用後加工機分野では折り畳み機と切断機の販売を停止し、サービス事業もスイス企業ミュラー・マルティーニに譲渡する。
これらの措置に伴い、独東部のライプチヒ工場を閉鎖し、ルートヴィヒスブルク、ヴィースロッホ-ヴァルドルフ工場でも事業規模を縮小。ドイツでは計450人を整理する。
組織再編の効果で2016年3月期から年間コストを3,000万ユーロ圧縮するとともに、売上高営業利益率(EBITDAベース)で8%を達成するとした目標に近づく意向だ。