欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2015/7/1

経済産業情報

薬剤費が増加、C型肝炎の新治療薬が押し上げ

この記事の要約

独連邦保健省は6月23日、公的健康保険(GKV)が今年第1四半期(1~3月)に支出した被保険者一人当たりの薬剤費は前年同期比で5.0%増加したと発表した。新タイプのC型肝炎治療薬が最大の押し上げ要因になったという。 C型 […]

独連邦保健省は6月23日、公的健康保険(GKV)が今年第1四半期(1~3月)に支出した被保険者一人当たりの薬剤費は前年同期比で5.0%増加したと発表した。新タイプのC型肝炎治療薬が最大の押し上げ要因になったという。

C型肝炎の治療には長年、インターフェロンが使われてきた。ただ、同薬は注射薬であるうえ、発熱や倦怠感などの副作用も大きかった。

これに対し最近になって登場した米ギリアド・サイエンシズの「ソバルディ」と米アッヴィの製品は経口薬であるうえ、これまでのところ副作用も小さい。治療率は高く、インターフェロンが効かなかった患者でも効果が確認されている。

ただ、価格は極めて高く、ソバルディは1錠700ユーロで、治療に要する費用は10万ユーロを超える。公的健保がこれら新型治療薬に支出した額は第1四半期に合わせて約4億3,000万ユーロに上った。