ドイツ連邦経済省が連邦統計局のデータをもとに6日発表した2015年5月の製造業受注指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比0.2％減（暫定値）となり、3カ月ぶりに落ち込んだ。大型受注の規模が平均を大幅に下回ったことが響いた。経済省は今回、4月の数値を同1.4％増から2.2％増へと上方修正した。
5月の受注を地域別でみると、ユーロ圏（ドイツを除く）は1.5％減となり、3カ月ぶりに後退した。前月は7.0％伸びており、その反動が大きい。国内は0.6％低下し、2カ月連続で落ち込んだ。ユーロ圏外は1.2％増加し2カ月連続で伸びた。
部門別では消費財が1.2％減と足を強く引っ張った。ユーロ圏が4.2％縮小。ユーロ圏外も2.4％後退した。国内は2.0％伸びた。
投資財も0.8％落ち込んだ。国内とユーロ圏がそれぞれ2.9％、0.6％減少。ユーロ圏外は0.8％増加した。
中間財は1.3％増で、内訳はユーロ圏外が3.7％増、国内が1.6％増、ユーロ圏が1.9％減だった。
特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較をみると、4～5月は前の期の2～3月を2.7％上回った。経済省は「製造業受注は春に大きく上向いた」との見方を示した。
