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2015/9/23

総合 - ドイツ経済ニュース

スタートアップへの融資支援でKfWとEIBが合意

この記事の要約

独政策金融機関KfWと欧州投資銀行(EIB)傘下の欧州投資基金(EIF)は17日、ドイツのスタートアップ企業に対する低利融資プログラムを共同実施することで合意した。2015~17年の3年間で総額3,150億ユーロ以上の新 […]

独政策金融機関KfWと欧州投資銀行(EIB)傘下の欧州投資基金(EIF)は17日、ドイツのスタートアップ企業に対する低利融資プログラムを共同実施することで合意した。2015~17年の3年間で総額3,150億ユーロ以上の新規投資を呼び込むための欧州連合(EU)の景気浮揚策に基づく措置で、総額10億ユーロを融資する。同景気浮揚策がドイツに適用されるのは今回が初めて。

スタートアップ企業は事業リスクが大きいため銀行融資を受けにくく、これが事業拡大の妨げとなっていることから、KfWなどは今回の措置を取り決めた。支援対象となる企業ないし起業家は最大10万ユーロの融資を取引先銀行から確保。KfWとEIBはそれぞれ40%の融資保証を行い、貸し倒れとなった場合に融資銀行が負担するリスクを融資総額の20%に軽減する。少なくとも1万5,000件の融資保証を行う計画だ。

同景気浮揚策は欧州委員会のユンカー委員長が提唱したもので、EUとEUの政策金融機関であるEIBが拠出して創設する「欧州戦略投資基金(EFSI)」の資金210億ユーロを元手にEIBが市場で資金を集めて630億ユーロまで拡大。これを使って投資リスクの一部を保証して民間企業が投資を行いやすい環境を整え、総額3,150億ユーロ以上の新規投資を呼び込む狙いだ。