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2015/10/21

企業情報

アディダス―「インダストリー4.0」の工場を開設へ―

この記事の要約

スポーツ用品大手の独アディダス(ヘアツォーゲンアウラハ)は20日、スポーツシューズを全自動で生産する工場を来年ドイツに開設すると発表した。顧客ニーズに迅速対応できる体制を構築。これまでアジアで全面的に委託生産してきた事業 […]

スポーツ用品大手の独アディダス(ヘアツォーゲンアウラハ)は20日、スポーツシューズを全自動で生産する工場を来年ドイツに開設すると発表した。顧客ニーズに迅速対応できる体制を構築。これまでアジアで全面的に委託生産してきた事業のあり方を改めていく。顧客がインターネットで注文する特注の‘マイシューズ’も製造できるといい、「インダストリー4.0」のビジョンを競合に先駆けて実現することになる。

先進諸国のスポーツ用品・衣料品メーカーは製品をアジアの低賃金国で委託生産している。スポーツシューズでは100以上の部材を縫い合わせたり接着する必要があり、人件費が高い先進国では採算が合わないためだ。

ただ、アジアで生産し船舶で欧州や米国に輸送すると、早いスピードで変化する流行に追いつけないという問題があることから、同社は対策を検討。独機械メーカーのマンツと共同で全自動のシューズ生産設備を開発した。ドイツに続いて再来年には米国に工場を設置。他の主要販売国にも順次、開設していく。