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2015/10/21

企業情報

フォルクスワーゲン―1-9月期販売1.5%減に―

この記事の要約

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が16日発表した2015年1-9月期のグループ販売台数は743万800台で、前年同期を1.5%下回った。主力のVWブランド乗用車が4.7%減の434万9,600台 […]

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が16日発表した2015年1-9月期のグループ販売台数は743万800台で、前年同期を1.5%下回った。主力のVWブランド乗用車が4.7%減の434万9,600台に落ち込んだことが最大の押し下げ要因で、他の乗用車ブランドはすべて増加した。商用車3ブランドはそろって減少した。

増加率が最も大きかったブランドはスポーツ車のポルシェで、27.6%増の17万3,100台に拡大。高級車アウディも3.8%増えて134万8,000台となった。量販車のシュコダとセアトはそれぞれ2.2%増の79万1,500台、4.9%増の30万8,400台だった。

商用車ではMANが13.1%減の7万4,400台と特に大きく落ち込んだ。スカニアは2.2%減の5万4,900台、VWブランド商用車は1.1%減の32万1,300台だった。

地域・国別の販売台数をみると、同社最大の市場で長年にわたって成長を支えてきた中国が5.2%減の257万8,200台と振るわず、その影響でアジア・太平洋も4.2%減の287万8,200台に落ち込んだ。南米は主力市場ブラジルの不振が響いて25.0%減の43万9,700台に縮小。欧米の経済制裁などを受けて景気が後退するロシアは37.6%減の12万7,300台と激減した。

米国は3.2%増の45万3,500台に拡大した。アウディが12.5%増の14万7,403台と好調だったことが大きく、VWブランド乗用車は2.5%減の26万4,200台に落ち込んだ。

欧州のグループ販売台数は3.5%増の307万3,900台に拡大した。ドイツを除く西欧(6.1%増の262万2,300台)とドイツ(4.6%増の97万1,200台)が堅調だったことが大きい。中東欧はロシアの不振が響いて9.6%減の45万1,600台に後退した。

9月のグループ販売台数は88万5,300台で、前年同月を1.5%下回った。量産車のVWブランド乗用車(4.0%減の51万3,500台)、シュコダ(2.1%減の9万3,600台)、セアト(8.6%減の3万3,100台)が振るわなかった。ポルシェは29.4%増の2万500台と大きく伸び、アウディも6.8%増の17万900台と好調だった。商用車ではMAN(11.6%減の9,000台)とVWブランド商用車(3.4%減の3万6,300台)が落ち込んだものの、スカニアは1.3%増の7,200台へと拡大した。