ダイムラー―パワトレ工場で電池も製造へ―

自動車大手ダイムラーは13日、本社所在地シュツットガルトのウンターチュルクハイム地区にある乗用車用パワートレインのマザー工場で新たに電気自動車(EV)用の電池とパワートレインを生産することを、同工場の従業員代表(事業所委員会)と取り決めたと発表した。今後予想されるEVの生産台数増加に伴いガソリン、ディーゼル車の生産が減ると、エンジンなどの生産数が減り同工場の雇用が縮小することになるため、従業員は新たな部品の生産を同工場に振り向けるよう要求。残業拒否などで経営陣に圧力を加えながら交渉を進めていた。

EV用電池はこれまで、独東部のカメンツ工場ですべて生産してきた。ダイムラーは北京汽車(BAIC)との中国合弁、北京ベンツ・オートモーティブ(BBAC)でも同電池を製造することを先ごろ明らかにしており、少なくとも3工場でEV用電池を手がけることになる。

EVはエンジン車に比べて部品点数が少ないことから、EVが増えてエンジン車の需要が減ると、自動車業界では雇用が縮小すると予想されている。このため競合アウディの従業員間でも将来の雇用への不安が出ている。

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