ディーゼル車が温暖化を加速、大型化と登録増でCO2排出量拡大

2018年11月28日発行 No.1213号

乗用車の二酸化炭素(CO2)排出総量がドイツで増えていることが、連邦統計局のデータで分かった。増加幅は特にディーゼル車で大きい。ドイツをはじめ欧州の自動車メーカーは長年、ディーゼル車を地球温暖化防止に寄与する「グリーンな」車として喧伝してきたが、現実にはCO2排出増を通して温暖化を加速させており、排ガス不正と走行制限問題に起因するディーゼル車への逆風は一段と強まりそうだ。

ディーゼル車はガソリン車に比べて燃費が良い。このため排気量が同等であれば、同じ距離を走行した際のCO2排出量は少ない。欧州の自動車メーカーはこれを根拠にディーゼル車を積極的に売り込んできた。

だが、現実はメーカーの宣伝と食い違っている。連邦統計局によると、ドイツで登録されている乗用車のCO2排出量は2017年に延べ1億1,500万トンとなり、2010年に比べて6.4%増加した。ディーゼル車で29.2%増と大きく拡大し全体が強く押し上げられた格好だ。ガソリン車では8.6%減少した。

ディーゼル車の走行1キロメートル当たりの燃料消費量をみると、17年は10年と同じ平均6.8リットルだった。それにもかかわらずCO2排出総量が増えた原因の1つは登録台数が大幅に増えたことにある。ガソリン車の登録台数がこの間、0.7%増と小幅な伸びにとどまったのに対し、ディーゼル車は35.1%増加した。

エンジンの大型化もCO2排出総量の拡大を加速させている。

国内で登録されている乗用車のエンジン出力は17年に平均111キロワット(kW)となり、10年(96kW)比で16%拡大した。大型化はガソリン車でも進んでいるものの、ディーゼル車で顕著だ。

技術革新を受けて、走行1キロメートのCO2排出量はガソリン車で4.0%減少した。一方、ディーゼル車では燃費技術の進歩があったにもかかわらず横ばいにとどまっており、車両大型化の傾向が強いことが分かる。

これを裏付けるように、出力100kw超のディーゼル車が17年に排出したCO2の総量は67.5%増の3,710万トンへと急拡大。伸び率はディーゼル車全体の29.2%を大幅に上回った。

乗用車エンジンの大型化に伴うCO2の排出拡大量は計800万トンで、ディーゼル車はそのうち460万トンを占めた。ガソリン車は340万トンだった。

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