ドイツ鉄道(DB、ベルリン)は8日、ハイブリッド機関車を鉄道車両大手の独シーメンス・モビリティから調達する枠組み契約を締結したと発表した。保有するディーゼル機関車の一部を、軽油と電力を路線に応じて使い分けるハイブリッド機関車へと交換。輸送効率を高めるとともに二酸化炭素(CO2)の排出量を引き下げる。
シーメンスが2018年に開発したハイブリッド機関車「ベクトロン・デュアル・モード」を最大400台、調達する。調達額は10億ユーロを大幅に上回るという。まずは100台を発注した。2023年から引き渡しが始まる。
ドイツの鉄道網は電化率が約60%にとどまる。このため電化されていない区間に貨物を輸送するためには機関車を電動車からディーゼル車に交換しなければならない。ハイブリッド機関車は電化路線を電力、その他の路線を軽油で走行することから、そうした手間を省くことができる。燃料費とメンテナンス費の削減にもつながる。
DBはベクトロン・デュアル・モードを輸送と操車用に投入する。これにより燃料使用量を年およそ800万リットル、CO2排出量を1万7,000トン引き下げる。