電機輸出の減少幅、9月はコロナ危機後最小の0.9%に

独電気電子工業会(ZVEI)がこのほど発表した独電機業界の9月の輸出高は前年同月比0.9%減の181億ユーロとなり、減少幅は新型コロナ危機が欧州で本格化した3月以降で最小となった。7-9月期(第3四半期)は前年同期比5.0%減の515億ユーロ、1-9月期は同7.5%減の1,473億ユーロだった。

輸出先上位10カ国のうち9月の輸出が増加したのは半分の5カ国。中国は8.6%増の21億ユーロ、ポーランドは10.1%増の10億ユーロ、イタリアは1.6%増の8億6,200万ユーロ、オーストリアは2.8%増の7億8,700万ユーロ、スイスは1.9%増の6億1,600万ユーロだった。米国は7.1%減の15億ユーロ、フランスは5.4%減の11億ユーロ、オランダは5.9%減の8億4,000万ユーロ、チェコは14.6%減の7億7,900万ユーロ、英国は1.7%減の7億6,700万ユーロへと落ち込んだ。

上位10カ国のなかで1-9月期の輸出が増加したのは中国(5.5%増の170億ユーロ)とポーランド(1.3%増の74億ユーロ)の2カ国だけだった。米国は11.0%減の130億ユーロ、フランスは13.6%減の85億ユーロ、英国は15.8%減の59億ユーロと軒並み2ケタ台の減少となった。

輸出を仕向け先地域別でみると、欧州は9月が前年同月比0.4%増の116億ユーロへと拡大。アジアも0.1%増えて39億ユーロとなった。北米は8.1%減の16億ユーロ、ラテンアメリカ7.7%は減の4億3,800万ユーロと振るわなかった。

1-9月期はすべての仕向け先で輸出が減少した。各地域の減少幅はアジアが2.7%、欧州が7.6%、北米が10.9%、ラテンアメリカが18.0%だった。

ZVEIは今回、2019年の電機輸出高を従来発表の「前年比2.7%増の2,165億ユーロ」から「同1.9%増の2,148億ユーロ」へと下方修正した。

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