ブレーキ大手の独クノールブレムゼは15日、商用車などの遠隔故障診断システムを手がけるスペインのコハリ(Cojali)を買収することで合意したと発表した。アフターマーケット事業の幅を拡充するとともに、デジタル化のトレンドに乗って成長を加速する狙い。独禁当局の承認などを得て、コハリの株式55%を約2億ユーロで取得し子会社化する。
コハリはスペイン中部のカンポ・デ・クリプターナに本社を置く企業で、従業員数は495人。世界の約120カ国で事業を展開している。同社のシステムを用いると、車両の部品の状態をどのブランドであっても正確かつ迅速に把握できる。故障が発生する前に部品を交換するなど対処できることから、運送会社などのフリート運営者は車両の運用効率を高めることができる。走行中の車両でも遠隔診断が可能だ。
コハリの売上高は過去5年、年率16%のスピードで拡大しており、昨年は7,769万ユーロに上った。