ドイツ国内の醸造所ないし倉庫から出荷されたビールの量が今年上半期は約43億リットルとなり、前年同月を3.8%上回ったことが、連邦統計局の発表で分かった。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策がほぼ廃止されたことから、飲食店、大型イベント向けの販売が上向いた。ただ、コロナ禍前の19年上半期に比べると5.5%も少なく、回復しきれてはいないもようだ。同統計にはノンアルコールと麦芽飲料、欧州連合(EU)域外から輸入されたビールが含まれない。
国内市場向けの出荷量(課税対象)は前年同期比6.4%増の36億リットルで、全体の82.5%を占めた。非課税分(輸出と醸造所内での消費)は7.0%減の7億5,920万リットル。輸出はEU向けが6.6%増の4億530万リットルに拡大したのに対し、EU域外向けは19.1%減の3億4,850万リットルへと落ち込んだ。EU域外向けはこれまでの好調の反動が出たもようだ。
ビールに炭酸水やジュールを混ぜた混合飲料の出荷量は2億3,100万リットルで、前年同期を3.3%下回った。ビール出荷全体に占める割合は5.3%にとどまった。