Ifo経済研究所が7日発表した8月のドイツ価格計画指数(DI)は前月の45.6ポイントから47.5ポイントへとわずかに低下した。水準自体は依然として高い。調査担当者は、電力・天然ガス取引所価格の高騰分がこれまでのところごく一部しか川下に転嫁されていないことを指摘。今後は転嫁が進む可能性が高いことからインフレ率は2ケタ台に達し、下半期の国内総生産(GDP)は縮小に転じるとの見方を示した。
Ifoは月例の企業景況感調査の一環として今後3カ月の販売価格見通しを質問している。企業は「値上げする」「据え置く」「値下げする」のどれかを選んで回答。「値上げする」の回答比率から「値下げする」の回答比率を引いた数に季節要因を加味したものが価格計画指数となる。すべての企業が「値上げする」と答えれば同指数は100ポイントとなり、すべての企業が「値下げする」とすればマイナス100ポイントとなる。
8月の価格計画指数を業界別でみると、食品は前月の99.4ポイントから96.8ポイントへとやや低下したものの、水準は依然として極めて高い。衣料品製造は84.6ポイントから89.2ポイントへと上昇した。このほか飲食(76.4ポイント)、建物管理(76.5ポイント)、電気設備(71.3ポイント)、靴・革製品製造(71.2ポイント)、旅行代理店(69.3ポイント)で水準が高かった。