フォルクスワーゲン―内燃機関車を値上げ、インフレでコスト膨張―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は16日、主力ブランドVW乗用車で販売価格を引き上げることを明らかにした。原料やエネルギーコストが上昇していることを受けた措置で、「フォルクスワーゲンも高インフレを逃れることはできない」と理解を求めた。23日付で平均4.4%の値上げを実施する。VWがディーラーに宛てた文書をもとに専門紙『アウトモビルボッヘ』が報じ、同社が追認した。

内燃機関車は中期的にみても値上げが避けられないと目されている。欧州連合(EU)が導入を目指す次期排ガス規制「ユーロ7」はこれまでに比べ基準が大幅に厳しく、開発コストが膨らむためだ。VWのオリファー・ブルーメ社長は同日、内燃機関車の新車販売が2035年から禁止されることを念頭に、「気候保護に絡んでは、この技術が期限切れとなるにもかかわらず内燃機関車に巨額の資金がなぜ投じられなければならないのか、という疑問を投げかけざるを得ない」と述べた。

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