メルセデスベンツ―電池リサイクルのパイロット施設を建設―

乗用車大手の独メルセデスベンツは3日、西南ドイツのクッペンハイム工場内で使用済みの車載リチウムイオン電池をリサイクルするパイロット施設の定礎式を行った。廃電池から電池材料を取り出すノウハウを集めたうえで、中長期的にリサイクルの規模を拡大。電池材料の外部依存を引き下げる考えだ。

廃電池を機械的に粉砕したうえで、湿式精錬して原料を取り出す施設を建設する。まずは機械処理を12月に開始し、その数カ月後に湿式精錬も始める。当初はコバルト、ニッケル、リチウムを再生。将来的には黒鉛も取り出す意向だ。リサイクリング比率は96%超。年間処理能力は2,500トンで、電気自動車(BEV)用電池モジュール5万個強分に相当する。投資額は千万(ユーロ)のケタ台で、一部を連邦経済・気候省の補助金で賄う。

同プロジェクトでは独プラント大手SMSグループと豪プロジェクト開発会社ネオメタルズの合弁会社プリモビウスや、カールスルーエ技術研究所など研究機関の支援を受ける。

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