第2・3次産業の人件費39.5ユーロ、10年で30%上昇

ドイツの第2次産業と第3次産業の1時間当たりの人件費が昨年は平均39.5ユーロとなり、欧州連合(EU)平均(30.5ユーロ)を約30%上回ったことが、EU統計局ユーロスタットのデータをもとに独連邦統計局が発表したプレスリリースで分かった。EU加盟国の中で7番目に高い。

人件費が最も高い加盟国はルクセンブルクで50.7ユーロに達した。これにデンマークが46.8ユーロ、ベルギーが43.5ユーロ、フランスが40.8ユーロ、オランダが40.1ユーロで続く。

東欧諸国(旧社会主義圏)のなかで額が最も高かったのはスロベニアで23.1ユーロだった。EUランキングで13位に付ける。西欧(旧西側諸国)のポルトガル(16.1ユーロ)、ギリシャ(14.5ユーロ)を上回っている。EUの最低はブルガリアで8.2ユーロ、下から2番目はルーマニアで9.5ユーロだった。

ドイツの第2次産業(エネルギーを含む)の人件費は44.0ユーロで、EU4位だった。EU平均(30.5ユーロ)を44%上回っている。

第2次産業と第3次産業の人件費の上昇率はEU全体で5.2%に上った。インフレを背景に上げ幅が大きくなった。上昇率が最も大きかったのはブルガリアで15.5%を記録。リトアニア(12.9%)とルーマニア(11.8%)も2ケタ台に上った。ドイツは5.6%で、EU平均をやや上回っている。スウェーデンは1.7%減となり、加盟国で唯一、低下した。

10年前の2012年に比べるとEUの人件費は25.0%上昇した。東欧諸国で上げ幅が大きく、ブルガリア(141.2%)、ルーマニア(131.7%)、リトアニア(122.0%)、ラトビア(103.3%)は3ケタ台に達した。エストニアも90.7%に上っており、バルト3国は上昇のスピードが速い。ドイツは29.5%だった。ギリシャは7.6%減となり、加盟国で唯一、落ち込んだ。

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