ドイツ化学・薬品業界の動き

BASF―再生エネ事業参入、洋上風力パークに資本参加―

化学大手の独BASFは24日、スウェーデンのエネルギー大手バッテンフォールがオランダに建設する洋上風力発電パークに資本参加すると発表した。同社が再生エネ事業に参画するのは初めて。炭素中立目標の実現に必要な再生エネを確保す

キュアバック―ワクチン有効率47%止まり、変異株が影響か―

独バイオ医薬品企業キュアバックは16日、同社が開発している新型コロナウイルス用ワクチンの治験中間報告を発表し、有効率が47%にとどまることを明らかにした。英国株やデルタ株(インド株)などの変異株が感染の主流となっているこ

ビオンテック―がんワクインの第2相治験開始―

米ファイザーと共同開発した伝令RNA(mRNA)ベースの新型コロナウイルス用ワクチンで一躍有名になった独バイオ医薬品企業ビオンテックは18日、同社が単独で開発する黒色腫治療用ワクチンで治験の第2段階に当たる第2相臨床試験

タカラバイオ―ビオンテックに遺伝子組換えタンパク質供給―

タカラバイオは21日、独バイオ医薬品企業ビオンテックの子会社ビオンテック・セル・アンド・ジーン・セラピーに遺伝子組換えタンパク質「レトロネクチン」を供給することで合意したと発表した。レトロネクチンに関する特許の商業利用も

水素分野で独豪が協業へ

ドイツ政府は13日、グリーン水素の分野でオーストラリアと協業することで基本合意したと発表した。ドイツは水素経済を実現するために国外からグリーン水素を大量に輸入する計画で、その一部を日照量の多いオーストラリアから調達する。

化学業界が生産・売上予測引き上げ

独化学工業会(VCI)は9日、2021年の生産高を従来予想の前年比3.0%増から同4.5%増へと大幅に引き上げた。1-3月期(第1四半期)の業績が好調だったためで、出荷価格の上昇率も2.0%から3.5%へと上方修正。売上

基礎疾患の子供などに限り接種を勧告

独ロベルト・コッホ研究所(RKI)の予防接種常任委員会(STIKO)は10日、12~17歳を対象とする新型コロナウイルス用ワクチンの接種について勧告を発表した。独ビオンテックと米ファイザーが共同開発した製品「コミナティ」

ランクセス―有機革化学事業を売却―

化学大手の独ランクセスは1日、有機革化学事業を米投資会社ブラック・ダイアモンド・キャピタル・マネージメント傘下の独TFLレーダーテヒニクに同日付で譲渡したと発表した。ランクセスはクロム化学品事業を昨年1月に中国の兄弟科技

ビオテスト―中国の親会社が売却を検討―

血液製剤製造の独ビオテストは1日、親会社である中国の科瑞集団(Create Group Corporation)が同社からの撤退を検討していると発表した。理由は明らかにしていない。メディア報道によると、世界の覇権をめぐる

モルフォシス―米同業を17億ドルで買収―

バイオ製薬の独モルフォシスは2日、米同業コンステレーション・ファルマシューティカルズを買収することで合意したと発表した。コンステレーションが開発中の医薬品を取得することで事業の拡大を加速する狙い。 コンステレーションを1

独シュターダのセルビア子会社、設備投資に4,000万ユーロ

●セルビア、ボスニア、モンテネグロの各拠点に分散投資 ●ルーマニア・ティミショアラの研究所における設備調達も予定 独後発医薬品大手シュターダのセルビア子会社ヘモファーム(Hemofarm)は今年、工場近代化に4,000万

三井化学―BASFとケミカルリサイクル協業を検討―

三井化学は1日、独同業BASFと日本国内でのケミカルリサイクルの推進に向けた協業の検討を開始したと発表した。バリューチェーン横断的な連携を通じて、廃プラスチックのケミカルリサイクルを事業化する考え。共同ビジネスモデルを含

メルク―培養肉の商業化に向け2大学と提携―

ライフサイエンス大手の独メルクは5月27日、培養肉の開発で米タフツ大学、独ダルムシュタット工科大学とそれぞれ提携すると発表した。培養肉を競争力のある価格で量産できるようにすることが狙い。両大学と3年間に渡って協業する。

ポーランド化学素材大手、米社の独ゴム事業買収

ポーランドの化学素材大手シントス(Synthos)は5月23日、米国の化学企業トリンセオからドイツの合成ゴム事業を買収することで合意したと発表した。買収額は4億9,100万ドル。競争当局の承認を経て来年中の取引完了を見込

BASF―脱炭素化に向けエネルギー大手RWEと協業―

化学大手のBASFは21日、エネルギー大手のRWEから再生可能エネルギー電力の供給を受けることで基本合意したと発表した。BASFは生産の脱炭素化に取り組んでおり、化石燃料を再生エネなどに置き換えていく考えだ。同社のマルテ

BASF―電池材料合弁を中国に設立―

化学大手のBASFは20日、リチウムイオン電池材料の有力企業である中国の寧波杉杉(Shanshan)と同国に合弁会社を設立することで合意したと発表した。欧州、中国を除くアジア、北米に続き中国市場にもアクセス。リチウムイオ

ランクセス―業績予測引き上げ―

化学大手の独ランクセスは12日の決算発表で2021年12月期の業績予測を引き上げた。1-3月期決算が好調だったためで、営業利益(EBITDA、特別要因を除く)の予想レンジを従来の「9億~10億ユーロ」から「9億5,000

バイエル

ライフサイエンス大手の独バイエルが12日発表した1-3月期決算の営業利益(EBITDA、特別費を除く)は41億1,800万ユーロとなり、前年同期を6.2%下回った。為替差損が響いた格好で、売上高も4.0%減の123億2,

ビオンテック―シンガポールでワクチン・がん治療薬生産へ―

独バイオ医薬品企業ビオンテックは10日、シンガポールをアジア太平洋地域のハブ拠点とする計画を発表した。事業の国際化を推し進める考えで、工場も建設。米製薬大手ファイザーと共同開発した新型コロナウイルス用ワクチンだけでなく、

エボニック―利益見通し引き上げ―

特殊化学大手の独エボニックは6日の決算発表で2021年12月期の業績見通しを引き上げた。1-3月期決算が好調だったためで、営業利益(EBITDA、調整済み)の予測レンジを従来の「20億~23億ユーロ」から「21億~23億

排ガスからアルコール製造、BASFなどが成功

化学大手の独BASFは11日、バイオ技術の米ランザテックと共同で排ガスからアルコールを製造することに成功したと発表した。炭素リサイクルの促進と炭素中立の実現に寄与するとしている。 鉄鋼などの生産施設では大量のガスが排出さ

BASF―ユミコアとクロスライセンス、電池正極材で―

化学大手の独BASFは4日、ベルギーの非鉄金属大手ユミコアと電池正極材の分野でクロスライセンス契約を締結したと発表した。リチウムイオン電池正極材の開発を加速するとともに、電池メーカーなど顧客の知財権侵害訴訟リスクを低減す

BASF―業績予測引き上げ、アジア太平洋がけん引―

化学大手の独BASFは4月29日の決算発表で2021年12月期の業績予測を引き上げた。1-3月期決算が好調だったうえ、世界経済の回復も加速しているためで、売上高を従来予測の「610億~640億ユーロ」から「680億ユーロ

エボニック―コロナワクチン用脂質の生産前倒し―

特殊化学大手の独エボニックは22日、独バイオ医薬品企業ビオンテックと米製薬大手ファイザーが共同開発した新型コロナウイルスワクチン向けに重要な原料である脂質の供給を開始したと発表した。当初は供給を年央にスタートする予定だっ

バイオ企業の資金調達、20年は過去最高に

ドイツのバイオテクノロジー企業が2020年に調達した資金の総額は30億4,600万ユーロとなり、これまでの最高の18年実績を146%上回った。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に一部の企業が巨額資金を獲得したことで、水準

ワクチン接種順位規制を6月にも解除

ドイツのイエン・シュパーン保健相は22日、連邦参議院の答弁で、これまで設定してきた新型コロナウイルス用ワクチンの接種順位規制を6月には解除できるとの見通しを明らかにした。ワクチン供給量が急速に増えているためで、6月前に解

IDTビオロギカ―アストラゼネカのワクチン生産を前倒し―

バイオ医薬品製造の独IDTビオロギカは16日、英・スウェーデン系製薬大手アストラゼネカ(AZ)から請け負った新型コロナウイルス用ワクチンの生産を同日付で開始したと発表した。当初は2023年初頭から生産する計画だったが、独

コベストロ

化学大手の独コベストロは14日、2021年12月通期の営業利益(EBITDA)見通しを引き上げた。1-3月期の業績が予想を上回ったためで、通期予測を従来の「17億~22億ユーロ」から「22億~27億ユーロ」へと上方修正し

メルク

化学大手の独メルクは15日、半導体とディスプレー向け材料を手がける静岡県の拠点に2,000万ユーロを投資すると発表した。研究開発と生産能力を拡張。新材料発見から開発、生産に至るプロセスを顧客がこれまでよりも迅速化できるよ

ヴィルヘルムスハーフェン港を独の水素ハブに、国内需要の10%

エネルギー大手の独ユニパーは14日、ヴィルヘルムスハーフェン港にドイツのグリーン水素ハブを構築する計画を明らかにした。経済脱炭素化のカギを握るグリーン水素は今後、需要の大幅拡大が予想されることから、輸入から生産、輸送、投

SGLカーボン―生産拠点統廃合へ―

炭素製品大手の独SGLカーボンは25日の決算発表で生産拠点の統廃合方針を打ち出した。コスト削減策の一環で、トルステン・デル社長は年商10億ユーロの企業が世界に21もの工場を持つのは分不相応だと明言した。 同社は昨年10月

BASF―高吸水性樹脂のパイロット設備を設置―

化学大手の独BASFは25日、ベルギーのアントワープにある統合生産拠点内に高吸収性樹脂のパイロット設備を設置すると発表した。より優れた特性を持つ製品を開発することが狙い。アントワープ拠点は同社最大の高吸収性樹脂工場である

モデルナ―独でコロナワクチン生産も―

バイオ製薬の米モデルナが新型コロナウイルス用ワクチンをドイツ東部で生産することを計画しているもようだ。実現すればスイスに続く欧州2カ所目の生産拠点となる。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が25日、報じた。同社は報道内

ポリマー樹脂加工の独レーハウ、ルーマニアにハブ拠点を新設

ポリマー樹脂加工の独レーハウは15日、1,000万ユーロを投じてルーマニア中部のシビウに地域ハブ拠点を設置すると発表した。生産・サービス・物流能力を引き上げ、ルーマニアおよび東欧事業を強化する狙い。ハブ拠点開設と同時に、

メルク―空間仕切り用の液晶ガラスを市場投入―

化学大手の独メルクは10日、特定の空間を必要に応じて透明にしたり外部から見えなくする液晶ガラス「アイライズi350」を市場投入すると発表した。電子機器以外の分野に液晶の用途を拡大する取り組みの一環。窓ガラスの透過率を自由

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