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独ダイムラー、自動車用燃料電池を定置用途に活用

2017年11月17日発行 No.619号

独自動車大手のダイムラーは10日、自動車用の燃料電池の投入分野を計算センターの電力供給システムなどの定置用途に広げるため、米IT大手のヒューレット・パッカード・エンタープライズ (HPE)などと協力すると発表した。燃料電池システムの研究開発に取り組むダイムラーの独子会社NuCellSys(出資比率100%)がHPEなどと共同プロジェクトを実施する。11月12~17日に米コロラド州のデンバーで開催されるスーパーコンピューターの国際会議「スーパーコンピューティング・カンファレンス(SC17)」で、共同プロジェクトの最初の成果をプロトタイプシステムの形で発表し、2018年にはパイロットプロジェクトを開始する予定。

共同プロジェクトでは、NuCellSys、HPEのほか、ダイムラーの研究開発拠点メルセデス・ベンツ・リサーチ&デベロップメント・ノースアメリカ(MBRDNA)やダイムラーが設立したビジネスイノベーションの新組織「Lab1886」、無停電電源装置(UPS)などの発電・エネルギー供給システムを提供している米パワー・イノベーションズ(PI)、米エネルギー省の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が協力する。

■ 計算センターの電力供給システムに活用

具体的には、太陽光発電システムや風力発電設備で発電した再生可能エネルギーを計算センターの電力供給に有効活用するためのシステムを共同で開発する。

太陽光発電設備、風力発電設備、水素を生成するシステムである電解装置(エレクトロライザー)、水素貯蔵システム、燃料電池を組み合わせた燃料電池統合型の計算センターコンセプトの実用化に取り組む。

再生可能エネルギーの発電量が計算センターの電力需要を上回る時には、電解装置により電力を水素に変えて貯蔵する。再生可能エネルギーが不足した場合や停電時には、貯蔵した水素から電気を作り、計算センターに供給する仕組み。

ヒューレット・パッカード・エンタープライズ (HPE)は共同プロジェクトを通して、サーバー「HPE Apollo 6000 Gen10」やクラスタ型スーパーコンピューター「HPE SGI 8600」などのITインフラ製品と燃料電池システムを組み合わせたシステムの開発を目指している。

■ 9月のモーターショーで量産前モデルを発表

ダイムラーは2017年9月のフランクフルト国際モーターショー(IAA)で、量産前モデルの「GLC Fセル」を発表した。燃料電池と車載電池を組み合わせたプラグインハイブリッド車で、水素燃料の充填に加え、車載電池を充電することができる。

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