欧州自動車工業会(ACEA)は9月28日、欧州連合(EU)15カ国における2017年上半期(1‐6月期)の乗用車新車登録台数で、ガソリン車がディーゼル車を上回ったと発表した。ガソリン車がディーゼル車を上回るのは2009年以来となる。
17年上半期のガソリン車の新車登録は、365万8,088台となり、市場シェアは48.5%(前年同期:45.8%)に拡大した。一方、ディーゼル車の新車登録は349万1,430台にとどまり、市場シェアは前年同期の50.2%から46.3%に縮小した。
代替燃料車の新車登録は、前年同期比35.6%増の39万2,954台となり、市場シェアは前年同期の4.0%から5.2%に拡大した。市場シェアの内訳は、電気充電式車両が1.3%、ハイブリッド車が2.6%、液化石油ガス(LPG)/天然ガス(NGV)/エタノール車(E85)が1.3%だった。
ACEAのエリック・ヨナールト事務局長は、代替駆動車の役割がますます重要になってきていることは間違いない、と述べた上で、「ディーゼル車は同じクラスのガソリン車に比べ二酸化炭素(CO2)の排出量が大幅に少なく、低炭素車へ段階的に移行する中で、間をつなぐ「橋渡しの技術」でなければならない」との見解を示した。また、政策立案者に対しては、「代替燃料車の市場シェアが依然として低い状況で、ディーゼル車からガソリン車へのシフトが突然起きると、CO2排出量の増加につながることを認識する必要がある」と警告を発した。
(※EU15カ国:2004年のEU拡大以前の加盟国:オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ギリシャ、ドイツ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、英国)