ロシアの国営石油会社ロスネフチは8日、インドの石油大手エッサールと長期原油供給契約を締結したと発表した。エッサールのヴァディナール製油所に10年間で1億トンを供給する。また、同契約の一環で、ロスネフチがヴァディナール精油所の株式資本の最大49%を取得することでも合意。両社の株主が最終合意書に盛り込まれる基本条件にすでに署名したことも明らかにした。
ロスネフチは、インド国内で1,600店のガソリンスタンドチェーンを展開するエッサールと小売事業での提携も視野に入れており、成長市場である同国で生産計画やマーケティング分野での新たな可能性を掘り起こしたい意向だ。同社のセチン社長は、両社の提携がロシアとインドの経済協力と貿易高の拡大に大きく貢献すると強調した。
エッサールはヴァディナール製油所の株式売却益を債務の返済に充てるとミられる。英フィナンシャル・タイムズによると、セチン社長は買収価格を明らかにしていないものの、一部は原油供給の形で支払うという。