トルコの後発医薬品メーカー、少数株を欧州投資会社に売却

トルコ・トクソズグループは1月28日、後発医薬品を手がける子会社サノヴェルの株式30%をルクセンブルグの投資会社ヤンマ・インベストメンツに2億ドルで売却したと発表した。新薬開発・輸出事業への投資資金調達が目的だ。

ヤンマは英メトリック・キャピタル・パートナーズとルクセンブルグのアフェンディス・キャピタル・パートナーズの合弁会社で、ロイター通信が昨年11月、買収候補の一つとして報道していた。

サノヴェルは年間3億箱の医薬品を製造している。循環器系、呼吸器系、中枢神経系疾患や、糖尿病、ぜん息の治療薬のほか、動物用医薬品も手がける。国内のほか、ジョージア、アゼルバイジャン、ロシア、イラクなどに進出。最近はスペインとイタリアへも輸出している。

トクソズグループは医薬品、消費財、エネルギー業界に出資し、一般医薬品(OTC薬)やベビーフードも手がけている。

トルコ製薬協会(IEIS)によると同国医薬品市場は好調な成長を遂げている。2018年の市場規模は309億リラ(販売数:23億ユニット)となり、2010年の134億リラ(16億ユニット)の2.3倍に上った。2019年1-9月期は378億リラ(約63億5,000万ドル、23億ユニット)と、すでに前年通期実績を大きく上回った。

トルコには製薬企業が70社ある。うち、14社が外資系だ。(1TRY=18.32JPY)

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