欧州自動車産業情報、メーカーの動向、最新技術の情報を配信

2016/7/29

企業情報 - 自動車メーカー

独ダイムラー、大型電気トラックを開発

この記事の要約

独自動車大手のダイムラーはシュツットガルトで7月27日、純粋な電気トラックのメルセデスベンツ「アーバン・eトラック」を披露した。総重量は26トンで、1回のフル充電で最大200キロメートルを走行することができる。ダイムラー […]

独自動車大手のダイムラーはシュツットガルトで7月27日、純粋な電気トラックのメルセデスベンツ「アーバン・eトラック」を披露した。総重量は26トンで、1回のフル充電で最大200キロメートルを走行することができる。ダイムラーは同モデルの開発により大型トラックの電動化を目指しており、2020年代の初めには市場投入できると見込んでいる。

大型トラックの電動化は、世界的に都市部への人口集中が加速している傾向や、大気汚染や騒音の改善、市街地への進入規制といった問題への対応が背景にある。ダイムラーによると、国連(UN)では、2050年には世界の人口90億人のうち都市部に住む人の割合が約70%になると予測している。このためダイムラーでは、食品など人々が必要とする商品の物流で電気トラックの需要が増えると予想している。

トラックの電動化の実現には、車載充電池の価格低下や性能向上も寄与している。ダイムラーは純粋な電気トラック用のバッテリー価格が2025年には1997年比で2.5分の1に低下すると予測している。具体的には、1キロワット時(kW時)当たりの価格は500ユーロから200ユーロに下がると見込んでいる。同時に、バッテリーの重量エネルギー密度は80Wh/kgから200 Wh/kgに向上すると予想している。

なお、ダイムラーは小型トラックではすでに2014年から欧州で、三菱ふそうトラック・バスの電気トラック「キャンターEセル」を顧客に使ってもらう実証試験を実施している。

COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |