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2018/11/30

一般・技術・その他 (旧)

マイタクシー、電動キックボードのシェアサービスを試験導入

この記事の要約

独自動車大手ダイムラーのモビリティサービス事業子会社ダイムラー・モビリティ・サービス(DMS)傘下のタクシー配車アプリ会社マイタクシー(mytaxi)は11月27日、ポルトガルの首都リスボンで電動キックボードのシェアリン […]

独自動車大手ダイムラーのモビリティサービス事業子会社ダイムラー・モビリティ・サービス(DMS)傘下のタクシー配車アプリ会社マイタクシー(mytaxi)は11月27日、ポルトガルの首都リスボンで電動キックボードのシェアリングサービスを提供するパイロットプロジェクト「hive」を開始したと発表した。まずは200台の電動キックボードを配置する。

利用方法は、ダイムラーが提供するカーシェアリングサービス「Car2go」と同様で、スマートフォンのアプリ「Hive」を使って電動キックボードを探し、利用できるように解除する。利用料金は1回あたり1ユーロで、これに加え、1分当たり15セントが課金される。電動キックボードの最高速度は時速24キロメートル。パイロットプロジェクトには、米セグウェイの電動キックボードを投入している。

マイタクシーは新サービスにより、マイタクシーよりも若い年齢層の顧客を開拓できると見込んでいる。例えば、駅からオフィスまでの移動などに需要があると予想している。

■ 天候の良さと当局との良好な関係が決め手

独経済紙『ハンデルスブラット』によると、マイタクシーのエッカルト・ディーペンホルスト社長は、当該新規事業について、収益の予想は難しいとしながらも、差し当たり1台あたり1日6回以上の利用があると見込んでいる。また、リスボンは天候が良いことに加え、当局との良好な関係がパイロットプロジェクトを始める決め手となったと語っている。

『ハンデルスブラット』紙によると、ディーペンホルスト社長は、当該サービスで市場に勝ち残るためには、市当局との協力が決定的な役割を果たす、との見解を示しており、「市は家の主人であり、我々はその部屋の中で活動させてもらっている立場だ」と語っている。また、「結局は、ハードウエア、利用できること(アベイラビリティ)、市との関係のコンビネーションが決め手だ」と述べる。

今後については、リスボンでの事業を段階的に拡大するほか、来年にも他の欧州市場での試験導入を視野に入れている。ドイツでは現在、公道での電動キックボードの利用が禁止されており、私有地内でしか利用できないため、サービスを提供できない状況にある。ただ、ドイツの当局は新規制導入に向けた準備を進めており、来春にも公道での利用が可能になると見られている。なお、ドイツでは15歳以上に利用が限定される見通し。

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