欧州自動車大手ステランティスの独子会社オペルは10日、リュッセルスハイムの本社工場で新型「アストラ」の生産を開始したことを明らかにした。これまでに約500台が完成しており、今春に納車する。コンパクトクラスの同モデルには当初からプラグインハイブリッド(PHV)タイプをラインナップに入れているほか、来年からは純粋な電気自動車(BEV)モデルの「アストラe」を追加する予定。
新「アストラ」はグレアフリー(防眩)ハイビーム機能を持つ最新のLEDマトリクス・ライトシステム「IntelliLux」を搭載する。当該ヘッドライトはすでにオペルのフラッグシップモデル「インシグニア」に採用されている。片方あたり84個のLED素子を組み込んでおり、これまで以上に高い視認性と省エネ性能を実現している。
インフォテインメントシステムはタッチスクリーン式のデジタルコックピット「ピュアパネル」を使って操作する。スマートフォンとの連携機能により個々のドライバーを認識し、各自の趣味や嗜好に合わせて作動する。
新型「アストラ」は開発設計から製造まで一貫してリュッセルスハイム本社で行われた。同社のウヴェ・ホッホゲシュルツ最高経営責任者(CEO)は、「自動車業界は構造的な変革期にある。オペルはリュッセルスハイムに根差しており、(同市が属する)ヘッセン州政府からも支援を受けている。新モデルの投入は私たちに新たな勢いをもたらす」と述べた。