独自動車部品大手のコンチネンタルは1月5~8日に米ラスベガスで開催されたテクノロジー見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES 2023)」で、湾曲したデザインの大型車載ディスプレー「カーブド・ウルトラワイド・ディスプレイ」を披露した。このディスプレーは幅1.29メートル、大きさ47.5インチのTFT(薄膜トランジスタ)ディスプレーで、マトリックス式のバックライトにより、高コントラストの優れた画質を生成するほか、必要のない画面を暗くすることができる。このディスプレーは2025年に量産を開始する計画。
ドライバー、センター、助手席の画面を一つにまとめたものでコックピット全体をカバーする。また、必要な情報のみを表示する「In2visible」技術や、触覚フィードバックによるタッチパネル操作により、ドライバーの注意散漫を防ぎ、安全性や快適性を高めている。さらに、画面を使用していない時は黒い画面になるのではなく、木調などの装飾画面とすることでデザインの調和にも配慮している。自動車メーカーは、このような新機能を搭載した大型ディスプレーにより新しい運転体験を提供できるようになる。
■ 「ドライバー認識ディスプレー」、CESイノベーションアワードを受賞
コンチネンタルはこのほか、ドライバーの顔認証が可能な「ドライバー認識ディスプレー」もCESに出展した。これにより、非接触でドライバーを認証することができる。
この機能は、独化学大手BASFの子会社で優れたセンシング技術を持つ独トライナミクスが開発したセンサーおよびソフトウエアをディスプレーに統合することで可能になった。例えば、車載決済システムなどに当該機能を活用することができる。
コンチネンタルの「ドライバー認識ディスプレー」は、CESの「車載技術&先進モビリティ(Vehicle Tech & Advanced Mobility)」部門のイノベーションアワードを受賞している。