ユーロ圏が20日付で、ギリシャの債務軽減策実施を凍結する措置を解除した。ユーロ圏の金融安全網である欧州安定メカニズム(ESM)が23日明らかにした。
ユーロ圏は12月5日の財務相会合で、金融支援を行っているギリシャについて、債務の短期的な軽減策で合意した。一部の債務の返済期限延長、融資金利の固定化を認めるという内容だ。ところが、ギリシャ政府がクリスマスに合わせて、生活が苦しい年金受給者に臨時給付することや、難民が流入している島々の付加価値税(VAT)を軽減する措置の継続を表明したことから、ユーロ圏は同月14日、ギリシャが約束している財政再建に狂いが生じ、財政再建をめぐる合意に違反する可能性があるとして、実施の見送りを決めていた。
ユーロ圏はギリシャが同措置を実施しても、基礎的財政収支の黒字化目標を達成できると判断し、軽減策を実行に移すことを決めたとみられる。
