中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2013/1/2

ロシア

欧州開銀、新たなロシア投資戦略を発表

この記事の要約

欧州復興開発銀行(EBRD)は12月24日、今年から2014年までの対ロシア投資戦略を発表した。経済の多様化・近代化、技術革新支援、民間セクターの成長、地方における開発推進が重点となる。\ EBRDは投資環境の改善、企業 […]

欧州復興開発銀行(EBRD)は12月24日、今年から2014年までの対ロシア投資戦略を発表した。経済の多様化・近代化、技術革新支援、民間セクターの成長、地方における開発推進が重点となる。

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EBRDは投資環境の改善、企業倫理や企業統治の確立が大きな課題であると指摘。特に地方レベルでの改善が国全体の投資拡大のカギを握るとみる。

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具体的には、投資・起業の妨げとなっている規制・法体系の問題点を連邦・地方の両レベルで解決しなければならないとしている。

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支援の重点は従来どおり民間セクターだが、新しい投資戦略では一定の条件下において、公営企業も対象とする。

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分野別では重点の一つとしてエネルギー消費の効率化を挙げている。これは全セクターの課題であり、発電から送電・消費に至るどの段階でも大きな改善の余地がある。

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ロシアは世界第4位の二酸化炭素排出国であり、西欧諸国に比べてエネルギーの経済効率が2分の1から3分の1と低い。公的機関も企業もコストや無駄の削減に力を入れつつある。

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政治レベルでは、ロシアが複数政党制・多元主義・市場経済の実現に尽力していると評価する一方で、その進捗状況にばらつきがあると指摘。政治的発言力の拡大を求める中産層が台頭していると確認した上で、これらの人々の政治参加を通じて生産力の向上が図れるとの見方を示した。

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